2008年7月20日日曜日

中国 IT開発エンジニアの悲哀②

の続き)

もう1つ重要な点は、コンピュータという代物はあまりにも進歩が早く、2、3年前に買った最高スペックのコンピュータが今ではどう見てもゴミ同然になってしまっていることです。これだけならまだ良いのですが、もっと頭に来るのは、ほとんど毎日新たな知識を学ばなければならないことです。卒業したばかりの頃は教科書で学んだPASCALしか知らず、エッチングで回路基板が作れるだけ。就職するとすぐTURBO CとTANGER 2.0の勉強を始め、習得したと思ったら喜ぶ間もなくBorland C++とProtel 3.0の勉強を開始し、やっとモノにしたと思ったら今度はVCとProtel 98の勉強が必要なことに気づく。組み込み系も同じ。Z80の命令に習熟しても、それを仕事で使う間もなく8031を勉強しなくてはならず、ちゃんと習得したあかつきには一生これで食べていこうと思っていたのに、気づいてみれば今度はPIC、DSP、CPLD、FPGA、ARMなどが出てくる。しかもこの中にはまだその途中で学ぶべき74シリーズ、4000シリーズ、ナントカシリーズ・・・が入っていません。おまけにICカードにもCPUカードというのがあり、私が思うに、もし習得した知識を一文字ごとにことごとく換金できたら、開発者はみな大金持ちになっていることでしょう。

ちょっと見渡しただけでは、こうした生活は先々までは見通せないかもしれません。若いころは好きなことに没頭していれば疲れなんて感じなかったかもしれませんが、今となってはいつまでこんなことが続けられるか、きっと疑問を感じているはずです。誰だって「仙剣奇侠伝」みたいなRPGゲームで遊んだことがあるしょう。スタートしたばかりのときは、一文無しの少年に過ぎませんが、怪物を退治し、宝物を拾い、秘術を修めると、最後はついに偉大な英雄になるのです!あなたは現実の生活の中でゲームの侠客キャラよりももっと苦労しているのに、どうして生ける英雄になれないのでしょうか?ははは、原因はこうです。開発という仕事は尋常ならざる技だからです。この技は、習得すればたちまち小金持ちになれるのですが、その最大の特徴は経験が蓄積されないことです!知識は日進月歩で更新されていくため、いつも自分が遅れているように感じるのです。ちょうどRPGの主人公のように、始めたばかりですぐ剣1本と良い鎧兜をもらえますし、けっこう高い位階が与えられますが、経験が蓄積されないために、怪物を征伐し始めた頃は爽快でも、時間が経つにつれていずれは悲惨な死を遂げることがわかってくるのです。開発以外の職に就いている同級生とちょっと比べてみれば、すぐに判るはずです。たとえば、医学を学んだ友人と比べてみましょう。岳不群老人が華山の剣宗と気宗の区別について述べたくだりに当てはめて言えば、こうなります。「最初の十年は収入・地位いずれも開発がはるかに良いが、その後十年は両者どの点でもさしたる変わりなし、だが二十年以降はいかなる点でも医者とは比べ物にならん!」 ほら、もう魔除け剣法を笑えなくなってきたでしょ?

「敢えて問う、道は何処に有るか?道は足下に有り・・・」 孫悟空と猪八戒はこれでも良いかもしれませんが、あなたはどうでしょうか? 多くの開発者の30歳以降の生き方について以下にまとめてみたので、開発者の「道は何処に有るか」、そして開発者は30歳以降どうすれば良いのかを一緒に見ていきましょう。

第1の道: この「将来性」ある仕事を続けましょう!
手と足の指を使って仔細に勘定してみると、結構多くの同業者が30歳を過ぎてもまだ開発に従事しているのに気づきます。ここで言う「従事」とは、今でも毎日コンピュータでプログラムや回路図を書いているということです。下に部下がいるかどうかに関わらず、またナントカプロジェクトマネージャとか、上級エンジニアとかの肩書きが付いているかどうかに関わらず、まだ自分で開発しなければならない立場である限り、「従事」しているとみなします。その中の最年長者は63年生まれで、医療機器の開発に携わっています。35歳くらいでまだソフトウェアやハードウェアの開発をしている人も山ほどいます。このようにこの年でもまた開発に携わっている同業者を分析してみると、大体次のような特徴があることがわかります。

1. 仕事またはコンピュータのマニアで、夜8時から12時までの時間は基本的にパソコンデスクか仕事机の前で過ごしている。
2. 人付き合いが嫌い、友人が少なく、常日頃連絡を取っている人は5人以下。
3. 友人との付き合いでは、仕事の話をすることが多い。ただし、通常自分からお金の話をすることはない。
4. 体型は太っているか、痩せているかのどちらか。中間はない。
5. 将来の計画が無い。5年後の自分の生活がどうなっているか、どんな仕事をしているかはっきり言えない。
6. 倹約家で、みだりにお金を使わない。

たとえあなたがまだ30歳未満の開発者だとしても、上記にいくつ当てはまっているか見てみると良いでしょう。30歳以降もまだ開発職に従事しているかどうか、4つに適合していれば擬似陽性、5つ以上だったらこの類型であることはほぼ確定でしょう。この類型の人たちはたいていその日だけしか考えていないような生活を送っていて、この年齢となっては安易に転職もできず、若いときの鋭気もだんだんと失っていきます。唯一変わらないのは、いつの日か天から大金が降って来るのを願っていることです。実を言えば、彼らは性格的に限界があって、今後職場でこれ以上上に行けないのはほぼ確実と見てよいでしょう。小さなグループのリーダーとして数人の部下を率いて開発するくらいで、すでにキャリアの頂点なのです。

今後どう生きていくかに至っては、自分自身見当がつかないばかりか、たぶん天の神様にとっても頭の痛い問題でしょう。ただ、この類型の人たちは奇妙な共通点があります。彼らの子供はみな男の子なのです!これが偶然なのか、何か説明できる事情があるのかわかりませんが。

ささやかな提案: 運命を変えたければ、まず性格を変えること。半年間は夜仕事やゲームをしたり、TV見たりするのはやめ、その時間を人付き合いに使えば、あなたの人生は変わるかもしれません。

に続く)