2008年7月20日日曜日

中国 IT開発エンジニアの悲哀①

先日中国のウェブサイトで「IT开发工程师的悲哀」(IT開発エンジニアの悲哀)というすごく面白い投稿を見つけたので、ちょっと古い(2年前)投稿だけど翻訳してみた。日本でも「プログラマ35歳定年説」なんてあるけど、これを読むと、中国のIT開発者も30歳を越えると日本と同じくそれなりに厳しい状況だということが良くわかる。まぁ、それでも日本よりはずっとマシだとは思うけど。

日本のIT業界というと、もともと3K(きつい・きびしい・帰れない)などと呼ばれて評判が悪かったのが、最近ではKが増えて5K7K10K、挙句の果てには42K(!)というのまで出てきて、いまや最底辺の仕事みたいな言われようだ。中国でもIT業界は残業が多かったりするみたいだけど、日本と違って給料は良いし、自他ともに認める優秀な人材がプライドを持って仕事をしているという印象があったので、じつは中国のIT開発者も結構厳しい状況なんだというのがわかってちょっとびっくりした。

前置きはこれくらいにして、以下はこの投稿の拙訳。長いので4回に分けて掲載する。

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             IT開発エンジニアの悲哀(翻訳)

        著者:LOVELUCK 提出日時: 2006-4-6 10:35:00

  おめでとう、開発者を職業に選んだあなた!
  ご愁傷様、開発者を職業に選んだあなた!

この文章で開発エンジニアと言う場合、プログラム開発者もしくは主としてデジタル回路の開発に従事する電子技術者だけを指します。あなたがコンピュータやエレクトロニクス、自動制御などを専門に選んで大学に入ったとき、本当はまだ他の業界で働くチャンスもあったのです。けれども、あなたは頑迷にも、やはり開発者となることを選びました。まさに自業自得です。とは言え、あなたもまた私と同様、世間では前途洋々と思われている「ホワイトカラー」の仲間入りを果たしたことに対して、ともかくようこそと言っておきましょう。あなたがひどく浮世離れした人ででもなければ、たぶん金庸の名著「笑傲江湖」を読んだことがあるはずです。この本には、「魔除け剣法」という奇妙キテレツな術が出てきます。初めてこの技の修行方法を読んだとき、あなたはきっと「なんじゃこりゃ~」と鼻で笑ったことでしょう。でも今私は、本当に辛いことですが、こう言わなければなりません。あなたが選んだ開発という仕事は、あなた自身の人生行路における「魔除け剣法」であり、しかもあなたはもう修行を終えてしまって、もはや後戻りはできないのだと。

大学を出たばかりのころ、同時期に卒業して別の業界に就職した同級生たちと比べて給料も高く、また不断の勉強によって専門知識を深めることで、あなたは生活に充実を感じ、また人知れず知的虚栄心を満たすことができたものでした。学校を出て何年かの間、あなたはしばしば後塵を拝している同級生たちのことを振り返って、内心憐れみを感じると同時に、自分自身もまた日々残業の労多い仕事に対して心の折り合いをつけたことでしょう。「努力をすれば報われる」というのが、相手が友達であれ妻であれ、当時あなたが最もよく口にしていた言葉でした。その次に多かったのは、会社の幹部に対する「ダメなら辞めます」という言葉でした。実際、何回かは本当に会社を去ったこともあったのです。そういえば、当時の数年間は経済条件が良好だったので、家を購入し、恋人と交際し、結婚して子供を作ったのでした。ときには心の中で、あと2年したら車を買うぞと誓ったことでしょう。もちろん、そうした大きな買い物の多くは、分割払いだったかもしれません。それでもあなたは将来に対して自信に満ちていましたし、今のような生活が、良くなりこそすれ悪くなることはなく、永遠に続くだろうと確信していました。

毎日がこうして淡々と、一日また一日と過ぎていきました。そうしてうかうかしているうちに、あなたは自分がそろそろ30になる、あるいはもう30になっていることにはたと気づき、得体の知れない、言い知れぬ不安が心の中に広がってくるのを感じたのです。自分の将来は何年か前みたいに良くなる一方ではないかもしれない、そう思ったかもしれません。そして突然、以前は見下していた同級生たちの少なからずが既に車を運転していて、何人かは自分よりもっと広い家に住み、しかもおそらくは一括払いで購入していることに気づくのです。自分の今の生活は他の同級生と比べてせいぜい中の上でしかありません。仕事をしていて何より不愉快なのは、時とともに上司に対してノーと言えなくなってきていることです。たとえあなたより後に会社に入った同僚が昇格や昇給しても、内輪で友人たちとお酒を飲むときに愚痴をこぼすくらいが関の山で、ボスの前ではあなたの声はますます小さくなり、笑顔もまたますます柔和になるのです。

あなたはついに迷い始めます。「あと何年かしたら、オレは何しているんだろう?」という言葉が心にしょっちゅう浮かんで来ます。開発は若さを資本とする仕事であり、はっきり言えば「若さを切売りする職業」なのです。おや、これはどこか特殊な業界で聞いたことがあるような気がしますね。この仕事の特徴はまず第一に、スケジュールがきついことです。1つの開発プロジェクトに与えられる時間は一般に非常に短く、そのうえ開発管理を謳っている書籍のいくつかは恥知らずにも、1つのプロジェクトを細分化し、その各断片を「マイルストーン」と名付けて開発の進捗状況を厳格に管理することを勧めています。残業にしても、他の業界であれば残業代が出るはずですが、この業界では会社によっては残業代など出たことがないというところだってあります。そりゃそうでしょう、どのみち納期は厳しく、仕事が終わらなきゃ詰め腹を切らされるだけなんですから。そういうわけで、開発という仕事には往々にして、他の仕事にはないストレスを伴うのです。

人は30の坂を超えると、家庭や子供の負担に加え、精力も減退するため、残業時間もだんだんと減ってきます。そうすると経営陣は、コイツはもうトシだな、使えなくなった、と考えます。そして人事部門に次のように指示するのです。「今後開発者を募集するときは、30歳以下に限定すること!」 ハードウェア開発者の場合、年齢の制限はどちらかというと若干緩くなりますが、それでも五十歩百歩です。
に続く→)