落花流水という言葉にはいくつかの意味があるようだ。goo辞書で調べてみると、まったく異なる解釈が2つ載っている。思いっきり省略して抜粋すると以下のとおり(全文はこちら)。
(1) 過ぎ行く春の景色。転じて、物事の衰えゆくことのたとえ。
(2) 相思相愛。
素直に考えれば、花が散って川の水に流されて行く、と考えるのが普通だろうから、(1)の意味は直感的に納得できる。(2)の意味はなぜなのか見当もつかなかったが、goo辞書では「散る花は流水に乗って流れ去りたいと思い、流れ去る水は落花を乗せて流れたいと思う心情を、それぞれ男と女に移し変えて生まれた語」と説明されている。
と、ここまでは日本語の話。気になった中国語でも調べてみると、驚くことに意味が全然ちがう。以下は中日大辞典で調べたものの抜粋。
(一) 晩春の景色
(二) さんざんに(打ちのめされる)
(三) 金魚の一種
(一)は日本語の(1)とほぼ同じなので良いとしても、(二) はこれまたどうしてこんな意味で使われるのか皆目見当がつかなかったので私の漢語老師に聞いてみたところ、次のような使い方をするらしい。
日军被游击队打得落花流水・・・(訳)日本軍はゲリラ部隊によって蹴散らされた。
つまり、ボロボロになって水に落ち、ダーァッと水に流されてハイおしまい、って感じみたいだ。言われてみればなるほどという気がする。(三)はたぶん、落花流水という種類の金魚がいるんでしょう。このほかにも、昔は落花流水図案という絵柄があって、杯に描かれたりしたらしいけど、ここらへんはあまり知識がない。
ちなみに、私の漢語老師は落花流水と聞いて、それは落花有意,流水无情(落花有意、流水無情)から来たんじゃないかと言っていた。中国語辞書を引いてみると、これまた違う意味が載っている。小学館の中日辞典だとこうなっている。
落花有意,流水无情・・・落花が思いを寄せても、流れはつれない。片思い。
日本語の落花流水は相思相愛だったのに、こっちは寂しいことに片思いになってしまっている。
