妻が行こうというので石巻の古民家カフェ、はまぐり堂に行ってきた。
石巻の市街地からやや離れた山あいの道を車で走らせていくと、カーブした道のわきにツリーハウスを頂いた樹が見えてくる。そのとなりに徒歩で下る細道があり、はまぐり堂という札が立っている。細道を降りても行けるようだが、そこから車道を道なりに進むと店の近くまで行ける。
店は蛤浜という海岸に面した高台というか、丘の中腹にある。浜には民家があったようだが津波で今はない。土台だけが残っていて、津波でさらわれていったことがひと目でわかる。浜には山が迫っていて、急な石の階段が上に延びている。10メートルくらい登ったところに民家が数軒肩を寄せ合うように建っていて、こちらは見たところ無傷なようだ。その中の1軒がはまぐり堂である。
階段を登って行っていくと、きちんと手入れされた日本家屋の前に出る。引き戸を開けて中に入り、靴を脱いで上がると、そこがそのまま喫茶室となっている。畳に座卓やちゃぶ台の席もあれば、板張りでテーブルと椅子の席もある。窓側にはカウンター席があり、眼下の浜と碧色の海の景色が開けていて気持ちが良い。
朝食を食べて2時間ほど、まだ食欲がなかったが、鹿カレーを注文してみた。鹿カレーとは鹿肉のカレーのことで、ビーフカレーのような感じだが牛肉ではなく鹿肉が入っている。しばらくすると木の器に盛られた鹿カレーが出てきた。こんな感じだ。
鹿肉はたぶん初めてだが、とても美味しい。何も言われなければふつうに美味しい牛肉だと思っただろう。食べきれなければ妻に食べてもらうということで注文したのだが、するすると完食してしまった。食後のコーヒーもうまい。街中のカフェとは違った趣きがあるし、静かで落ち着く。室内はきれいに手入れされていて、待っている時間も天井の梁や家財道具を眺めていると飽きない。仙台からちょっと遠いが、ランチを食べるためだけに来ても十分もとが取れる。